卒業生とその進路

半導体の物理特性を利用した機能回路を創る。


廣瀬 哲也

2007 年度 退職 /助教

研究の概要

近い将来、我々の回りに実現されると予測されているユビキタス情報社会に向けたスマートセンサLSIの開拓を進めています。これらのセンサLSIは、広範囲に分散配置が必要で、また限られた電力消費の元での長期間の連続動作が求められることから、従来とは異なる設計手法が必要となってきます。そこで半導体デバイスの物理的性質、とくにサブスレッショルド領域のMOS FETが示す強い非線形性を利用した機能処理LSIの開拓、および設計手法の確立を目指し研究を進めています。サブスレッショルド電流という微小電流を用いているため、回路システムを数μW以下の低電力で構築することが可能となり、さらに温度に対して敏感に変化する特性をうまく応用することで様々な機能処理・付加的処理を行なうことが可能となります。