卒業生とその進路

雑音を用いた発振器群の位相同期に関する研究


松浦 正和

2012 年度 卒 /修士(工学)

修士論文の概要

近年、互いに独立した複数の発振器が雑音を利用して同期する現象(雑音誘起同期現象)が注目されています。この現象を利用して、LSI のクロックスキューを低減する手法が過去に提案されていますが、この現象はもっと広いレンジで利用できそうです。例えば、照明を部屋の中にくまなく存在する雑音源とみなして、屋内に分散配置されたセンサ群の基準クロックを照明光のゆらぎで同期させる、などの応用が考えられます。そのために、光源の雑音を効果的に取り入れて位相変調が行われるような発振器を設計し、実環境での評価を行いました。