人の色の感じ方に基づいた知的画像処理ハードウェアの開拓
加藤 裕大
2017 年度 卒 ／学士（工学）
卒業研究の概要
広ダイナミックレンジ撮像に関する様々な手法が開発されている。しかし、これらの技術では局所的なコントラストが低下するという不具合が生じてしまう。そのため、広ダイナミックレンジ画像を効果的に補正する画像処理技術が必要となっている。本研究では人間の視覚に即した新たな輝度空間を定式化し、その提案した新規の色輝度変換手法の画像処理適用の有効性を示すことを目的とする。人間の視覚に即したヘルムホルツ・コウルラッシュ効果に注目し、RGBのRチャネルに重みを持たせた輝度変換方式を適用した。その結果、従来の輝度変換方式では難しかった赤い花＋緑の葉の標準的なモチーフ画像において、良好な輝度ヒストグラム分布は得られた。さらに、花と葉を単一輝度分布上で分離し、個別の輝度補正を実現した。