卒業生とその進路

物質化学と情報科学の融合による新規学術と技術の創成


赤井 恵

2023 年度 退職 /教授

研究の概要

物質材料、特に有機材料の未だ活用されていなかった機能を引出し、情報の伝達や処理を実現する世界を創成することを目指しています。21世紀は情報科学の世紀となると予測されていますが、今既存のコンピューターに全てを頼るのではなく、全く新しい情報の形、則ち身近な物質が計算したり情報処理をして我々を助ける技術の誕生が期待されています。お手本は生物です。有機材料から構成される生物は、揺らぎや雑音を利用して情報を伝達します。我々の脳内の神経細胞はイオンの移動によって低エネルギーで高度な計算をしています。有機材料を用いた新しい情報計算処理のパラダイムを探ることによって、自然のシステムの謎を追求していきます。